制度を知っているか知っていないかで損をする場合が多数あります。
例えば年金制度。
毎日新聞の記事で退職日が1日違うだけで厚生年金が外れて国民年金になってしまうというケースが紹介されていました。
理由は年金の判定日は月末日だからです。
毎月最終日に退職としないと損をするよというお話しでした。


実際には高所得者であれば厚生年金の額もばかにならないので、国民年金になった方が保険料負担が軽いという場合も多いでしょう。
将来の給付額はその分減りますが、私の世代で年金をあてにしている人間など一人も見たことがありません。


年金だけでなく健康保険でも同様のことが言えます。
例えば病気をして月途中で退職、健保組合あるいは協会けんぽから国保に切り替えという方がよくいます。
健康保険料も年金同様月末日の状態で判断されます。
よって健康保険料の二重払いは発生しないので損することはないように思えます。
が、健保組合や協会けんぽであれば保険料は会社と折半になりますが、国保であれば全額自腹になるので、保険料が割高になる傾向にあります。


また、健康保険の場合は保険料以外でも病院の診察代で高額療養費が問題になります。
高額療養費とは本来病院にかかると3割の自己負担金が発生するのですが、所得に応じてその自己負担金に上限を設けましょうという制度で患者にとっては非常にありがたい制度です。
この高額療養費は保険者ごとにカウントされるので、月途中で健康保険を変更した場合はそれぞれに高額療養費が適用となります。
例えば1月上限が80,100円の場合、社保で80,100円、国保でも80,100円の計160,200円の自己負担になる可能性があるということです。


こうした制度を知らずに「こんな制度はおかしい」、「変える前に教えてくれないなんて不親切だ」とクレームをつけてくる患者が結構います。
「制度はお上が決めたことです」、「保険を切り替えられたかどうか確認のしようはありませんので」と言ってなだめますが、本音は「あなたの情報収集不足でしょう」です。


年金にせよ健康保険にせよこうした事態を避けるために月末日を退職日にすれば間違いないでしょう。
しかし、こういう事例を見るたびに学校教育で税金や保険の制度を教育すべきではないかと思います。
確かに言われないと知らないことなのに、普通に生きていては知らない制度というのがあまりにもたくさんあり過ぎます。
私はたまたま医療関係なのでそちらのことは詳しいですが、それ以外のことは知らずに損している場合もあるでしょう。


最後に私見ですが制度を知っていたから「得をした」という表現はおかしいと思います。
制度は知っていれば使えるものなのだから「得」という表現は制度設計者の思惑に乗ってしまっている気がします。
だから最初に「制度を知っているか知っていないかで損をする場合」があると書いた訳です。
マネーブログを読んでその辺りの感度を高めていきたいですね。

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