レセプト債破綻のニュースが週末に飛び込んできました。
日頃レセプトに悩まされている私としては看過できないニュースです。
(レセプトへの悩みついてはこちらの記事参照)

医療関係者でなかればそもそも「レセプト債って何?」という疑問を持たれると思います。
このブログの読者の方ならばほとんどみなさん、医療機関に受診された際の自己負担は3割でしょう。
では、残りの7割はどこから払われるのでしょうか?
それは社会保険料(税金)からです。
自己負担:レセプト払いの割合は70歳以上であれば2:8、75歳以上であれば1:9となります(但し所得によっては高齢者でも3:7)。 
つまり、医療機関にとっては患者の窓口収入より社会保険料から払い込まれる報酬の方が多いということです。
この大事な報酬を請求する作業をレセプト請求と言います。
ちなみにレセプトの請求は日ごとではなく、月ごとで、締め日は翌月10日です(なので、毎月10日前は大変忙しい!)

このレセプト請求で問題になるのが、入金のタイミングです。
同じくこの週末にろくでもない暴力団の療養費不正請求がニュースになりましたが、ああいう輩がいますので、国も医療機関の請求をきちんとチェックする必要があります。
そのチェックを通過して始めて7割~9割分が入金となりますが、審査の都合上入金までタイムラグが生じます。 
具体的に言うと
10月診察→11月10日レセプト提出→審査→12月20日前後入金
となり、10月1日に診察した方の報酬は80日程度送れて入ってくることになります。

ここで医療機関側は資金繰りの問題に直面します。
開業までに多額の設備投資をし、人を雇い、それまでの優雅な生活を医師が送ろうとした場合、少しでも早く入金が欲しい。
しかし、2ヶ月後にしかまとまったお金は入ってこない・・・。
その時、「2ヵ月後のレセプトを担保にすれば即入金がある」なんていう甘いお誘い営業が方々からやってくるわけです。
そこでころっと言ってしまうところを集めて、その債権を元に投資家に販売していたうちの1社が、今回破綻した会社です。 

確かにレセプトは審査がありますが、よほど変な請求をしなければ請求通りになるので、担保価値は高いと思います。
しかし、冷静になって考えてみてください。
たった2ヶ月の資金繰りを気にする医療機関がまともだと思いますか。
仮にもサラリーマンですら高給取りな医師ならそれぐらい自己資本で回せないのか、回せないとしたらお金にルーズなのではないか(奥に控える院長婦人がとんでもない人なのではないか・・・)と。
つまり、そのような「甘い」話に乗るのは「ろくでもない」医療機関であって、普通の所は自己資本で回せます。
これだけネットが普及した今、患者もいろいろ調べてやってきます。
そういう医院には患者は行きたがらないのです。 
患者が少ない医院はレセプト請求も少なくなります。
よって、レセプト債は初めから破綻する運命にあったと言わざるを得ません。

私も他業界に投資する際は、表面的な情報だけでなく、奥の方まで洞察できる力を養っていきたいものです。
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