私は医療機関で働いていますが、社会保障費の縮小はやむなしと考えております。
さまざまな観点からそのように思うのですが、医療を提供する側からの問題点としては、
・医師は善人ばかりではない
・腕の悪い医師ほど儲かる(可能性がある)
といったところでしょうか。


まず、医療機関にかかると基本的には診察、検査、投薬を行い、費用を医療機関が保険者(いわゆる国保や社保など)と患者に請求します。
その費用は、初診料282点、再診料72点と各行為に対して厳格に〇点と決められています。ちなみに1点=10円です。
この点数制度で問題になってくるのが、新規開業した医院や新しい機械を導入した医院が、収益を上げるために無駄な検査を行う可能性があることです。
もちろん、この検査は月に〇回までしか出来ません(厳密には国に請求できないだけで、検査自体は可能)と決められているのですが、購入費用を早く回収するために、ガイドラインには則っているが、医療上不必要な検査が行われることもしばしばです。


では、なぜ無駄な検査を行うことが可能なのでしょうか。
それは医師と患者の間に明確な情報格差が存在するからです。
そもそも医療機関にかかるということは、病気をしているか心配なことがあるから行くわけで、そこで医師から「検査しておきましょうか」と言われると断る人はなかなかいないと思います(少なくとも私は見たことがありませんし、過剰に検査を希望する方は何人も見たことがあります)。
また、インターネットでいろいろと情報を仕入れてきて、自分で診断をつけてからやってくる方もいますが、確定診断をつけるために検査が必要ですし、インターネットの情報はまさに玉石混交、的外れなことも多く、こちらとしては正直まともに取り合ってられません。


このような理由から医療機関としては、検査をすすめることは比較的容易なことであり、CTやMRI(高額!)を撮影することも多々あります。
また、医療機関を監督する厚生局という機関がありますが、診療行為は医師の裁量権であり、そこに口出しをしてくることはほぼありえません。
また、個別指導という定期的な検査もありますが、よほどのことがない限りうるさいことは言われません。
以前勤めていた医療機関では、それを良いことに、スクリーニング的に(ルーチンとして)高価な検査を行う医師もいました。あまりにもひどくてさすがに医師に少し控えるよう依頼しましたが、全く無視されました。。。
このような医師も存在しており、それを取り締まるのは事実上困難なので、今日も日本中で無駄な検査が行われていると思います。
世の中には、倫理観をしっかりと持った医師もたくさんいます。が、検査を頻繁にしてくれた方が安心する患者も多く、無駄な検査をしている医院の評判が良かったりします。
結局その検査の費用は税金が投入されており、国民にツケが回ってきます。
ただし、そのような医療機関は地域の医師会で悪評が流れるので、紹介が少なくなり、結局患者さんも減少していく場合も稀にあります。


腕の悪い医師が儲かるというのも一部重複するとことがありますが、不勉強な医師にかかった場合、原因を追究するまでにいろいろと無駄な検査をしなければならない可能性があるからです。
最も怖いのが、外科医です。
下手な外科医にあたり、本来ならば1回の手術でよいところを、2回、3回と手術せねばならない場合もあります。
こうなると患者の負担も大変ですし、医療費の負担も大変なことになります。なぜならば、無駄な2回目、3回目の費用も問題なく請求可能だからです。


ここに最大の矛盾点が見えてくるかと思います。
つまり、腕の悪い医師の方が、検査や手術の無駄が多く、医療費が余分にかかる。ということは医療機関にとっては増収につながるわけです。そうして儲かった診療所や病院にはメーカーが営業にやってきます。
「この機械はいかがですか?」という具合に、もうお分かりかと思いますが、後は無限ループです。 


今の点数制度の問題点は、腕の良い医師も悪い医師も診察代が同じということです。
高級フレンチだろうが、マックだろうが、吉野家だろうがすべて同じ値段でサービスを受けれるということです。
しかし、このような問題点はありますが、日本の医療は他の先進国と比較して、安価で良いサービスを提供していると報告されています。
では、このままで良いのでしょうか。
やはり、まだまだ削るべきポイントはたくさんあります。
無駄な検査もそうですが、門前薬局の制度などはメリットよりもデメリットの方がはるかに大きいと思います。
門前薬局に賛成しているのは、結局それで飯を食っている人たちであって、患者にとっては診察を受けた同じ場所で薬をもらって1回の会計で終わりたいと思うのが、当然のことだと考えます。
我々医療提供側も日本のために身を削る覚悟が今後求められると思います。 
私は医療機関で働いていますが、社会保障費の縮小はやむなしと考えております。
さまざまな観点からそのように思うのですが、医療を提供する側からの問題点としては、
・医師は善人ばかりではない
・腕の悪い医師ほど儲かる(可能性がある)
といったところでしょうか。


まず、医療機関にかかると基本的には診察、検査、投薬を行い、費用を医療機関が保険者(いわゆる国保や社保など)と患者に請求します。
その費用は、初診料282点、再診料72点と各行為に対して厳格に〇点と決められています。ちなみに1点=10円です。
この点数制度で問題になってくるのが、新規開業した医院や新しい機械を導入した医院が、収益を上げるために無駄な検査を行う可能性があることです。
もちろん、この検査は月に〇回までしか出来ません(厳密には国に請求できないだけで、検査自体は可能)と決められているのですが、購入費用を早く回収するために、ガイドラインには則っているが、医療上不必要な検査が行われることもしばしばです。


では、なぜ無駄な検査を行うことが可能なのでしょうか。
それは医師と患者の間に明確な情報格差が存在するからです。
そもそも医療機関にかかるということは、病気をしているか心配なことがあるから行くわけで、そこで医師から「検査しておきましょうか」と言われると断る人はなかなかいないと思います(少なくとも私は見たことがありませんし、過剰に検査を希望する方は何人も見たことがあります)。
また、インターネットでいろいろと情報を仕入れてきて、自分で診断をつけてからやってくる方もいますが、確定診断をつけるために検査が必要ですし、インターネットの情報はまさに玉石混交、的外れなことも多く、こちらとしては正直まともに取り合ってられません。


このような理由から医療機関としては、検査をすすめることは比較的容易なことであり、CTやMRI(高額!)を撮影することも多々あります。
また、医療機関を監督する厚生局という機関がありますが、診療行為は医師の裁量権であり、そこに口出しをしてくることはほぼありえません。
また、個別指導という定期的な検査もありますが、よほどのことがない限りうるさいことは言われません。
以前勤めていた医療機関では、それを良いことに、スクリーニング的に(ルーチンとして)高価な検査を行う医師もいました。あまりにもひどくてさすがに医師に少し控えるよう依頼しましたが、全く無視されました。。。
このような医師も存在しており、それを取り締まるのは事実上困難なので、今日も日本中で無駄な検査が行われていると思います。
世の中には、倫理観をしっかりと持った医師もたくさんいます。が、検査を頻繁にしてくれた方が安心する患者も多く、無駄な検査をしている医院の評判が良かったりします。
結局その検査の費用は税金が投入されており、国民にツケが回ってきます。
ただし、そのような医療機関は地域の医師会で悪評が流れるので、紹介が少なくなり、結局患者さんも減少していく場合も稀にあります。


腕の悪い医師が儲かるというのも一部重複するとことがありますが、不勉強な医師にかかった場合、原因を追究するまでにいろいろと無駄な検査をしなければならない可能性があるからです。
最も怖いのが、外科医です。
下手な外科医にあたり、本来ならば1回の手術でよいところを、2回、3回と手術せねばならない場合もあります。
こうなると患者の負担も大変ですし、医療費の負担も大変なことになります。なぜならば、無駄な2回目、3回目の費用も問題なく請求可能だからです。


ここに最大の矛盾点が見えてくるかと思います。
つまり、腕の悪い医師の方が、検査や手術の無駄が多く、医療費が余分にかかる。ということは医療機関にとっては増収につながるわけです。そうして儲かった診療所や病院にはメーカーが営業にやってきます。
「この機械はいかがですか?」という具合に、もうお分かりかと思いますが、後は無限ループです。 


今の点数制度の問題点は、腕の良い医師も悪い医師も診察代が同じということです。
高級フレンチだろうが、マックだろうが、吉野家だろうがすべて同じ値段でサービスを受けれるということです。
しかし、このような問題点はありますが、日本の医療は他の先進国と比較して、安価で良いサービスを提供していると報告されています。
では、このままで良いのでしょうか。
やはり、まだまだ削るべきポイントはたくさんあります。
無駄な検査もそうですが、門前薬局の制度などはメリットよりもデメリットの方がはるかに大きいと思います。
門前薬局に賛成しているのは、結局それで飯を食っている人たちであって、患者にとっては診察を受けた同じ場所で薬をもらって1回の会計で終わりたいと思うのが、当然のことだと考えます。
我々医療提供側も日本のために身を削る覚悟が今後求められると思います。 

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